自然療法で健康美人になる方法

中医推拿をはじめとする「自然療法」で健康美人になる方法をご紹介

ステロイド断ちしたいあなたへ~自然療法でアトピーを改善する方法~

                

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ジメジメした梅雨の時期になると、お肌がじゅくじゅくと痒くてつらい! もしくは、秋から冬にかけて空気が乾燥してくるとお肌がカサカサして痒い!

同じアトピー性皮膚炎でもこのように、人によって季節によって症状の出方が違うのは何故でしょうか?

 

皮膚の問題だからと皮膚科に行くと、ステロイドで炎症を抑えて痒みを止める、もしくはお肌の乾燥を防いで潤すスキンケア製品を勧められるだけ。

どちらも対症療法です。

 

長い間ステロイドを塗っていても一向に改善しない。それどころかますます悪化してしまう、というお話もよく聞かれます。

かゆくて仕方がない場合に一時的に薬を使うのは良いと思いますが、やはりこの症状は皮膚だけの問題ではないので、根本的に原因を突き止めて身体の中から整えていかないと、なかなか完治までは至りません。

 

今回は、ステロイドを使わずにアトピー性皮膚炎を根本治療したい方へ、中医学から見る「アトピー性皮膚炎の原因」と、自然療法による改善法をご紹介します。

 

中医学的に診るアトピー性皮膚炎の病機

 先ほど、皮膚科では対症療法が主流と書きましたが、西洋医学では皮膚炎といえば皮膚の問題として扱うのに対し、中医学東洋医学)的には、表面的な症状が皮膚に出ているだけであり、根本原因は皮膚につながる臓(内臓)の機能低下によるものだと考えます。

さらに、その内臓の機能低下を引き起こした原因を探るため、体質や食生活、生活習慣から思考のクセなど、総合的にアプローチしていきます。

 

五臓六腑で言うと、皮膚をつかさどる「肺」、湿気やくよくよ(感情)の影響を受けやすい「脾」、ストレスの影響を受けやすい「肝」が特に関係しています。

 

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ちなみに、健康な状態の時、五臓(肝・心・脾・肺・腎)はお互いに作用しながらバランスを保っています。

しかし何らかの原因でどれか一つの臓に異変が起こると連鎖的に他の臓にも影響し、それが目に見える症状として表れてくるのです。

 

例えば、「脾」と「肺」は相生関係(親と子の関係)にあるため、何らかの原因で脾の機能が弱まった結果、それが肺に影響して、肺が司る皮膚に症状が現れるといった具合です。

 

 では、中医学的に診るアトピー性皮膚炎の病機について、詳しくみてみましょう。

 

梅雨時期に痒くなる理由

まず、ジメジメした梅雨時に症状がひどくなる方は、五臓のうち「脾」の機能が低下していることが考えられます。

中医学の「脾」というのは六腑の「胃」と一体になって、食べ物から栄養や「津液」(体内の水分)を吸収し、全身に行き渡らせる働きをしています。西洋医学で言う胃腸の働きです。

 

脾は湿邪を嫌うため、湿気の多い環境に長くいると脾の機能が弱まり、津液が停滞してむくみや痒みを引き起こすことがあります。

身体の中に悪い水(汚水)が溜まっているイメージです。

 

また、脾胃に湿が滞っている状態が長期化すると熱化して、発熱や炎症が起こる「脾胃湿熱」の状態に至ります。

体内に溜まった熱が炎上してしまうと、身体の上半身に赤みの症状が出たり、蕁麻疹やニキビ、吹き出物など炎症が起こりやすくなります。

 

食生活から見ると、油っこいものや甘いものの偏食、日常的な飲酒も、脾胃を傷め鬱熱が生じて「脾胃湿熱」を引き起こしやすいと考えられるので、心当たりのある方は食生活を改善すると良いでしょう。

 

乾燥による痒みの場合

一方、秋から冬にかけて乾燥の季節にお肌がカサカサして痒くなる場合もあります。

中医学的には五臓の「肺」は皮毛を司っており、陽性の気(特に衛気という身体を守る気)と津液(身体の良い水分)を巡らせることにより、皮毛に潤いを与える働きをします。

肺は乾燥に弱いので、この肺の機能が正常でなくなると、皮膚が乾燥したり、湿疹・浮腫が現れることがあります。

 

五臓と感情の関係

中医学五行説では、感情を表す「五志」がそれぞれ「五臓」に対応していると言われています。

「脾」に対応するのは「思(悲)」、「肺」に対応するのは「憂(悲)」です。

 

つまり、くよくよと思い悩む感情が長引いたり、過度な感情(悲しみ)にさらされたりすると、体内の気の巡りに影響が出て脾や肺(内臓)を傷める原因になり得るということです。

 

中医学ではこれを「内因」と言います。

ちなみに、湿気や乾燥など自然の気候や環境による原因を「外因」、生活習慣や食生活の偏りなどの原因を「不内外因」と呼んでいます。

 

大人になってから発症するアトピーのほとんどは内因⁈

このように、中医学では気候や環境、感情、生活習慣のそれぞれを念頭に置いて、患者様それぞれの原因を探っていきます。

内因・外因・不内外因が複合的に絡みあっていることが多いですが、大人になってから発症する場合、特に女性は内因の占める割合が多いように思います。

 

子供のころは元気いっぱいでアレルギーも何もなかったのに、失恋やとてもショックな出来事がきっかけで、ある日突然アトピー性皮膚炎を発症する場合も見受けられます。何かすごく嫌なことへの拒否反応だったりもします。

 

この場合はもちろん心の状態を整える必要があり、塗り薬だけでは治りません。

 

こんな時こそ中医学の出番で、心と身体はつながっているので、ツボ治療により身体からアプローチすることで、心の状態も整えることができます。実践的な改善法については後ほど記載しますね。

 

子供の頃からのアトピーの原因は腸にあり⁈

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一方、子供の頃からアトピー性皮膚炎を発症している場合は腸内環境と密接な関係があるのではないかと言われています。

子供の頃にたくさんの種類の細菌と出会うことにより自分の免疫力を育てていくわけですが、最近は何でもかんでも除菌除菌で清潔過ぎるために、多種多様な細菌に出会うチャンスがなく、抵抗力がつかないまま育ってしまうのです。

 

昔のように土や自然に触れることで、できるだけたくさんの細菌に出会えれば良いのですが、近年の生活環境ではなかなか難しいので、アトピーに苦しむ子供が増えてしまっている現状がありますね。

 

また、最近の消毒文化も皮膚の常在菌まで殺してしまうので、皮膚の健康を考えるとあまりおすすめできません。

ウィルス対策としては、お肌に優しい石鹸でこまめに手洗いをして、ハンドクリームで保湿するのを忘れないようにしましょう。

 

では次に、ステロイド断ちするためのおすすめ自然療法をご紹介していきます。

 

アトピー性皮膚炎におススメの自然療法

1.吸玉(すいだま)

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吸玉(カッピング)は中国伝統の自然療法で、ガラスまたはプラスチックのカップを真空にして背中のツボに付けて皮膚を吸い上げることにより、身体の中に溜まっている不要なもの(熱や湿気など)を吸い出してくれます。

 

特にじゅくじゅくになって痒みのある方は、吸玉をつけると皮膚から水が出てくることもあります。

 

吸玉は、瘀血(血の滞り)を取り除く効果があり血行が良くなるので、冷え性の緩和にもなります。

瘀血がひどい場合は、濃い紫色の跡が付く場合がありますが、1週間ほどで消えますのでご安心ください。

 

2.ツボ・経絡による治療(鍼灸や推拿)

鍼灸や推拿など東洋医学の外治療法では、

1.経絡を通して気血水の巡りを調整する

2.関連する経絡・ツボへの施術を通して内臓(五臓六腑)の働きを高める

3.身体を全体的に見て、身体の陰陽のバランスを整える

ことを目的としています。

 

身体には頭から足の先まで経絡(けいらく)と呼ばれる気血水の通り道があり、経絡上にツボが並んでいます。

 

かゆみ止めや、炎症など今出ている症状を鎮めるツボもあれば、胃腸の調子を整える、皮膚の状態を改善するなど、根本原因にアプローチするツボや経絡もあります。

 

患者様の体質や状況により、治療方法はお一人ずつ変わってくるので、東洋医学では患者様の状態を全体的に見ながら、証を立て、治療方針を決めていきます。

 

東洋医学的外治療法の基本的な考え方については、別記事に記したいと思いますので、ご興味があればそちらの記事もお読みください。

 

3.食事療法 

食事で気をつけることは、先程も書きましたが、お酒の飲みすぎ・甘いもの食べすぎ・身体に熱がこもっている時は辛いものは控えましょう。

 

アレルギー症状が強く出ている時は、お刺身など生魚、海藻、生野菜は控え目にした方が良いでしょう。

 

そして、脾を強めるために腸環境を整えることが大切なので、納豆や味噌など発酵食品を取り入れたり、上の画像にもあるように、五臓に対応する「五味」を参考にして食養生を実践してみるのも良いと思います。

 

また、普段口にする「水」に気をつけるのも重要です。腸健康法で知られる藤田紘一郎さんの著書「体をつくる水、壊す水」(ワニブックスPLUS新書)には、花粉症やアトピー性皮膚炎など体質改善に効果が期待できる「ウォーターローディング法」が紹介されています。

 

ミネラルを適度に含む中硬水(硬度100〜300mg/L)、pH7.5以上のアルカリ性の水を、1日に1〜1.5L(子どもは500ml〜1L)喉が渇く前に少量ずつ飲む方法です。

 

人間の体は60%以上が水分ですから、身体に良い水を常に循環させておくことがいかに重要かは想像に難くないでしょう。こまめに水を飲むと血管の弾力性が高まって血流が良くなり、新陳代謝が活発になるので免疫力アップにつながります。

 

ただし、ミネラルを多く含む水は消化吸収に負担がかかるので、ご自身の体質に合わせて飲む量を調節し、一気飲みはしないようにお気をつけください。

 

4.スキンケアで良質なミネラルを取り入れる

野菜や果物、水など食べ物から「ミネラル」を摂取するのも大切ですが、最近は土壌自体の養分不足により、食べ物からだけでは必要量を摂取するのは難しいと言われています。

 

身体に必要不可欠なこの微量なミネラル(特にマグネシウム)は美容のミネラルとも言われ、美肌にとても効果的なのです。

 

皮膚病にも効果があるとされる「死海療法」で有名なイスラエル死海には天然のミネラルが12種類以上、奇跡のバランスで含まれています。

 

その死海の塩と泥を贅沢に配合した製品でスキンケアをすることにより、毎日無理なく皮膚から質の良い「ミネラル」を取り込むことができます。

 

私のサロンでは、この製品を使用した美肌メニュー「死海療法コース」もやっているのですが、「死海療法」と「ミネラルの重要性」については、改めて別記事に記載したいと思います。

 

「自然療法でアトピーを改善する方法」に関するまとめ

私自身、大人になってから首と顔にアトピー性皮膚炎が発症して、自然療法で完治した経験があるので、アトピーの辛さはよく分かります。

 

今のこの世界的な状況から、マスクと除菌・消毒の文化はしばらく続きそうですし、そうなると今後益々皮膚やお肌のトラブルに悩む方は増えてしまうかもしれませんね。

 

アトピー性皮膚炎も結局は免疫力の低下が引き起こす症状ですので、これ以上薬を使わなくて済むように、こちらで紹介した自然療法を参考にしていただければと思います。